第二話


<カリメロの時計遍歴 SEIKOクォーツ>

前回は70年代初頭最初の出逢いを書きましたが、今回は中学生〜高校生時代の想い出を綴ってみます。(注:ROLEXとは関係ない時計遍歴です)

中学生になるとさすがに本物の時計を持てるようになります。と言っても当然ROLEXじゃないわけで、スイス製4000円程度の日に5分も遅れる代物です。6面カットガラス/カラー文字盤のすぐに傷が入るプラ風防の手巻き...見た目は一見格好良いんですが、ブレス含めてもの凄く品質が悪かったです。雑誌の裏表紙に良く掲載されていまして、見た目の派手さに惹かれて少額な小遣いを貯めて買った記憶があります。

当時、同級生を見渡してみてもまだ常用できる国産の時計を持っていた奴は居ませんでしたね。学校にも時計を持っていくことは禁止されてましたし...付き合っている連中がすべて貧乏だった可能性もありますが^^;

当時の高校生(銀ちゃんとかホンコンさん世代)は恐らくSEIKOファイブを常用されていたのではと推測します。

この時計は半年ももたずに壊れてしまい、その後は時計を購入することなく中学卒業を迎えました。

さて高校入学ですが、当時は高校入学祝いに時計を買って貰うのが一般的でした。(今もそうかな?) ちょうど高校入学の一年前くらいからSEIKOクォーツが庶民価格に落ちてきた(3〜6万円)頃でして、ROLEXとはまた違う魅力”精度”(月差±15秒)という価値観が爆発的に日本中に広まっていた頃です。




精度という観点で考えるとクォーツの前に音叉式が出たのですが、一般に普及する前にクォーツの軍配に下ってしまいました。国産ではシチズン?の音叉時計(赤いウルトラマンのタイマーみたいなものが文字盤に付いていて1秒ごとに光る)の微かな記憶が残ってます。

前置きが長くなってしまいましたが、カリメロは入学祝いにSEIKOクォーツを伯父から貰いました。ブルー文字盤で結構厚みのあるタイプ(Ref.番不明)、電池室が裏蓋の真ん中辺りにあって、裏蓋全体を外すことなく電池交換できる優れものでした。この二重蓋タイプ、現在はなくなっちゃいましたね。10円玉で電池交換できたので、とても便利でした。1秒毎の運針が珍しく貰った当時は良く文字盤を見つめていました。

当然精度も気になるわけで、午後7時のTV時報を確認しては

「お〜、ほとんど狂ってないぞ!」

「さすがSEIKOクォーツ!」

と悦に入っておりました。そのお気に入りのSEIKOクォーツは大学3年生頃まで左腕で活躍してくれたのですが、パチンコ屋さんの洗面所に忘れてしまい、そのまま戻ってくることなく、無くてしまいました(T_T) 以来手を洗う時にも時計を外さないように気をつけています。

当時さすがのROLEXもクォーツをラインナップに加えるようになります。上記画像はオイスタークォーツのコンビモデルですが、優美な曲面を多用したパーペチュアルと違ってクォーツの角張ったデザインには違和感を感じてしまいます。

第二話

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