第四話


<デイトジャスト 16030>

生涯大学生を続けたかったカリメロですが、地元の会社に就職することになり社会人生活をスタート。
社会人3年目(1986年)でようやく念願のROLEXを入手することになりました。
もっと早くに買えたのですが、当時はやはり車に金が掛かりまして3年目の冬期賞与でやっと念願成就という次第です。

地元の正規時計屋さんでROLEXドレス系(D・DやD・J)カタログを貰ってどれにしようかと悩む毎日...一番楽しい時間であります。
当時は未だ物品税が思いっきり含まれている価格でして、今の日本正価よりも数段高いですね。

薄い配布用カタログもドレス系とスポーツ系に分かれていました。
まあ、薄給のカリメロが買えるモデルは限定されますし、D・Jへの憧れが強いカリメロは実用度の高いエンジンターンド16030を選択しました。

当時はまだ正規品値引きが当たり前の時代でして、25〜30%オフ&正規OH半額特典&地元に並行ショップなしという理由で正規品購入が自然の流れでありました。
東京にはポツポツ並行ショップが出てきた頃なんですが、当時の正規店のセールストークに「あんな怪しげなモノに手を出しちゃ駄目ですよ、部品寄せ集めですから日本ROLEXでメンテナンスが受けられません!」

「正規品だとメンテナンスが半額になります。購入価格が並行品より多少高くてもすぐに元が取れちゃいますよ!」がありました。

勿論、並行品が部品の寄せ集め何てことはないのですが、この殺し文句は恐らくどの正規店でも一般的に使われていたと思います。
ROLEX情報がまだ少ない時代ですから、正規店の殺し文句に立ち上がったばかりの並行ショップは苦労したことだと推測します。

話戻って、この16030は15年ほど愛用したのですが、訳あって手放してしまいました。初代ROLEXは故障知らずの優れもので、10年目の初回OHまで使いっぱなし、精度も15年間日差3〜5秒を維持し続けました。手放した後も付属品は手元に残り、今も大切に保管してます。この純正箱(立体王冠貼り付けタイプ)は個体数も少なく、かなり人気があるようです。

第四話

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